毎日の仕事に励むにあたり、ライバルの存在は切っても切り離せないもの、私にはライバルなんていないと思っている人でも、よくよく考えてみれば1人や2人は思い浮かんでくるものです。
「あいつに勝つにはどうすれば・・・」
「あの子には絶対に勝つ・・!」
そんな思いを抱えている人は少なくありません。
今回は、仕事のライバルに勝つ!絶対的主導権をつかむ4つの心理術をクリップタイムしていきます。
絶対的主導権をつかむ4つの心理術
私たちが日々成長していけるのは、意識的なライバルと、無意識のライバルの存在が大きく影響しています。自分ではその存在を意識していなくても、無意識に相手の行動に気を取られてしまうのが人間です。そんなライバルに勝つためには、絶対に覚えておかなくてはならない心理術があります。勝ちにこだわるあまり、根本の人間心理を見落としているビジネスパーソンは少なくありません。
- あの人だけには絶対に勝ちたい・・
- あの子に勝つにはどうすれば・・・
そんな秘めた闘志を燃やすあなたへ、特別授業を始めます。
目線を使って会話の主導権をつかめ
人は、会話中に相手の顔から視線をそらすと、一般的には、「自信がないのかな・・」「なんか隠し事でもあるのかな・・」なんて思われかねません。私たちは子供のころから、「相手の目を見て話しなさい」と教わってきたからです。
しかし、心理学的には、会話中にあえて目をそらすことが効果的になる場合もあります。その場の議論を有利に進めたいときは、あえて目をそらすことで、相手をこちらのペースに巻き込めることがあるのです。
議論中、いきなり相手から目をそらされると、そらされた方は、「あれ、自分なにか悪いことでも言ったかな・・」と、ふと弱気になったりします。「何か気にさわることを言ってしまったのではないか」「シラケさせてしまったのではないか」などと考えてしまい、その後、自分の意見を思い切って言いずらくなるのです。
そこで、心理的優位なポジションを確保するため、あえて自分から目線をそらすというテクニックが成立します。そうして相手を不安にさせることで、こちらのペースに話をもっていきやすくなります。
逆に、ライバルに負けまいとして、相手の目をじっと見つめるのは、相手の話を興味深く聞いていますよというサインになってしまい、意に反します。「自分の話を熱心に聞いてもらっている」と相手を勢いづけさせることになるので逆効果です。
仕事でライバルに勝つには、そのライバルに対しても、商談時にも、自分の有利な空気を目線でつくることで、成績はおのずと変わってくるはず。仕事でライバルに勝つための初歩的な第一歩といえます。
“ホーム”を作って気持ちで負けるな
日本のサッカーは、昔と比べるとかなりのレベルにまで上がってきている、海外でプレーしている選手も多く、あのキングカズはいまだに現役です。いまは日本代表も世界の強豪国とまともに渡り合うことができています、とくにホームではかなりの勝率を誇っています。
そもそもサッカーでは、自国であるホームで勝つのは当たり前、相手国でのアウェーで勝ってこそ、本当に相手に勝ったといえます。実際にホームでは1対0で勝ったのに、アウェーでは0対6で負けたなんて話はザラにあるほど。
この、ホームゲームが有利なのには様々な理由があります。
気候や食事、グラウンドに慣れていることで、有利な試合運びができるという点、さらにスタンドからの大声援が選手たちを力づけ、時には審判のジャッジでさえも左右してしまいます。逆に、アウェーの場合はそうはいきません。慣れない言葉、風土、観客のブーイングを前面に浴びながらの試合は、なにかとプレーしにくくなります。
自分のテリトリーで戦う方が、有利に運んでいけるのは、スポーツに限った話ではありません。仕事上の商談を行う際にも、同様の効果が得られます。
いきなり相手の会社の会議室で商談を行うとなると、どうしても緊張したり、無意識に気持ちが萎縮しやすくなります。普段使い慣れないホテルや料亭も同じこと。
相手を萎縮させようとするなら、自分のテリトリーに相手を引きずり込んで商談や接待を行いましょう。喫茶店ひとつにしても、「いつものちょうだい」と言えるほどの場所を選ぶのです。自分のテリトリーであることが自分をリラックスさせ、相手には無意識のうちにプレッシャーとなるのです。
仕事のライバルに勝つためには、成績アップのための手段を選んでいる場合ではありません。毎日の仕事でライバルに勝ち続けているあの人は、このような心理術をすでに使っているかもしれません。
時にライバルは味方に引き入れろ
まだまだ小中学校でのいじめ問題はなくならず、日々のニュースを揺るがしています。しかし、昔と比べていじめの内容が随分と変化しています。
昔は、陰気だとか、浮いているだとかで、いじめられる子供にある種の特徴がありました、ところが最近では、いじめられる子供に特にきまった特徴はなく、昨日までみんなと仲良くしていた子が、いきなりいじめの対象になることが珍しくはないのです。
そこで子供達に、どうしてあの子をいじめるのかを尋ねても、その子自身にははっきりとした理由が見当たらないのです。ただ、誰かをいじめていないと、自分がいじめられるかもしれないから、誰でもいいからいじめるというのです。非常に困った話ではありますが、これはこれで子供なりに自分の身を守るための防御術と解釈することもできます。
人間は、共通の敵をもつと連携しやすい生き物です。
いじめられっ子という、クラス共通の”敵”を作れば、他の子たちと仲良くしやすくなるというわけです。この人間心理は、人間の中にある「同調の心理」と関係しています。他人と仲間になりたい、他人と同じ行動をとりたいという心理で、人は誰でもこの心をもっています。
この「同調の心理」は共通の敵がいる場合、非常に大きな効果を発揮します。上司という共通の”敵”の愚痴を言うことで、同僚同士がうまい酒を飲み交わすことができるのも、この心理効果がはたらいているからです。
これをさらに意識的に活用すれば、気に入らない仕事のライバルも味方につけてしまうことができます。
ライバル視している仕事の同僚と、一緒にある仕事に参加することになった場合は、他の部署や他社に、”共通の敵”を作ればいいのです。「この仕事に失敗すると、うちの課は〇〇課に吸収されて、真っ先にリストラの対象になるらしい」「この仕事を成功させれば、〇〇社に勝ってウチは業界No1になれる」ってな具合に話をしましょう。
「敵の敵は味方」という言葉がありますが、敵を「憎い」という気持ちがあれば、ライバルだろうが何だろうが同調しようという心理効果がはたらくのです。仕事のライバルに勝つためには、そのライバルを利用して結果的に勝つ方向に話をもっていきましょう。
身勝手なライバルを手玉にとる「孤立」のトリック
仕事を行う会社という組織で働くからには、ある程度の協調性は必要不可欠なものです。しかし中には、協調性に乏しく、周りから浮いているライバルもいるでしょう。1人で突っ走った行動を勝手にとる、上司や先輩、ときには同僚の意見にすら一切耳を傾けないといった具合に、とんでもない問題児が多いのも特徴です。
そういったライバルに限り、「お前らみたいなつまらない人間を相手にするぐらいなら1人でいる方がまし」などと、実力もないくせに一匹狼を気取っていたりするものです。
私たちが暮らすこの日本は、人の和を重要視する国です。そんな中に、この手の人間がいると、組織の士気にも影響を及ぼしかねません。こういう、”ならずライバル”を変えさせるには「孤立する不安」を与えるのが一番効果があります。
人間は、不安を抱く状況に置かれたとき、その不安を誰かと共有したくなる生き物です。
そんな、”ならずライバル” には、孤立する不安を与えて、誰かに頼らざるをえない状況をつくって、こちらの思うように操作してやりましょう。実際「1人がいい」と言っている奴に限って、完全に孤立すると、どんどん不安になっていくものです。とくに、仕事を潤滑に進めるためには、ある程度の情報は必要となり、完全に孤立していれば、その情報すら入ってこなくなります。
そこで、そんな”ならずライバル”には、本人が孤立している状況をあえてつくってしまいましょう。みんなが知っている情報をその本人にだけ伝えず、後で、「この情報を知っているか」と聞いて、知らないとなれば、自分が孤立していることが不安になるはずです。
このとき、さらに孤立への不安を煽りましょう。「最近、お前に関するいい評判を聞かないぞ」「ちょっとヤバい雰囲気あるんじゃないか」ってな具合に言っておき、不安な気持ちが募っていくように日々煽り、誰かを頼りにしたくなるような状況に追い込みましょう。
その一方で、「俺からみんなに話してみるけど」「また何か気づいたことがあれば話すよ」と援助の意思を示しておくのです。するとその”ならずライバル”は、味方は1人しかおらず、こいつに頼るしかない、という気持ちになっていきます。
そうなればもうあなたの勝ちです、そのライバルはあなたの言うことを素直に聞くようになってきます。その後、本人の言動をコントロールすることは、そう難しいことではなくなります。
仕事のライバルに勝つためには、こんな心理術で相手の心をえぐり、こちらの操り人形にしてしまうのもひとつの手です。こうやって1人1人のライバルを手玉に取っていき、最終的にはあなたの独り勝ちの状況さえもつくりだすことは難しくはありません。
最終的には全員を手玉に取れ
このように、仕事のライバルに勝つために、あらゆる心理術を活用していくことで、相手の行動をコントロールしたり、そのライバルに自信を失わせたりすることは可能になってきます。
しかし、ライバルといえども一緒に働く仲間、という観点から言えば、この心理術をつかって、最終的には自分がそのライバルたちのリーダーになるぐらいの気持ちで活用していきましょう。
1人のライバルに勝つのではなく、全員に勝つのです。仕事とは、そうやって自分の陣地を獲得していく、いわば戦国と同じなのです。
あなたの検討を祈っています。