取引先との商談や社内での企画案発表の際、プレゼンテーションを行いますよね。
あなたは企業間や会社内で頻繁に行われるプレゼンの場でこんな残念なプレゼンを見たことはありませんか?
- 文字ばかりで何を伝えたいのかよく分からない資料を持参されてうんざり
- 色が乱雑し過ぎてどこが大事なのかが全く伝わらなかった
- その上『いったいこれはいつ終わるの?』と思うほどグダグダな時間運び
ビジネススキルが比較的高いこの日本でも、まだまだワケのわからないプレゼン資料を平気で使っているビジネスマンが多すぎます。
今回は、見やすいとは何かをもう一度確認しよう!これだけで見違える!あなたが知らない資料作成7つのルールをクリップタイムしていきます。
まずはこちらのスライドをご覧ください
ひとつひとつ解説していきましょう。
まずは、63ページ全てご覧いただきお疲れさまでした。
しかしどうでしょう、『このスライドは63ページあります』と聞くと、大抵の人は「うわっ、多っ!」と感じます。
ただ、今ご覧いただいた方の中には、「ふむふむ。。。」と見ていくうちに時間が過ぎてしまったという方も少なくはないと思います。
プレゼン資料というものは、ページ数が多いから億劫(伝わらない)ということはありません。
スライドひとつひとつで、ルールをきっちり守って作られたものであれば、動画を見るように相手の脳に「スゥ~」っと入り込んでいきます。
大事なことなのでもう一度、スライドひとつひとつでルールをきっちり守って作られたものであれば、動画を見るように相手の脳に「スゥ~」っと入り込んでいきます。
あなたが知らない8つのルール
ルール①:分かりやすさとは何かを明確に知る
スライド6ページに、人間の情報伝達の図があります。
人間の脳をひとつのデータベースだと考えたとき、外部から入ってくる情報(今回でいうプレゼン資料の内容)を理解しようと、脳はその人その人が持つデータと照らし合わせて検索をかけて理解・認識に導きます。
その検索結果にかかる時間が、
- 「短ければ短いほど=分かりやすい」
- 「長ければ長いほど=分かりにくい」
となります。
ルール②:主役は相手、自己満足の資料は嫌われる
スライド8ページに、聞く人の脳に余計な負担をかけさせないことが大事とありますが、
プレゼン資料を作るとき、多くの人が、自分の自己満資料を作りがちです。
これも伝えたい、あれも入れよう、ここをこうしたら、などとやっているうちに、
どんどん伝わりにくく見にくい資料が出来上がってしまいます。
内容がどれだけクオリティの高い資料を作っても、それが相手に伝わらなければ全く意味のないただのゴミが生まれるだけだということを理解しましょう。
ルール③:なにがなんでも視覚的要因と中身を重ねる
人間は、視覚的要因と中身が重なったとき初めて理解という領域に入る生き物です。
スライド9・スライド10にあるように、人は視覚的要因と中身的要因によって、物事を判断し把握します。
- WEBサイトでのクリック率が高い場所
- ファッション誌を読む際の無意識な視線の導線
- 目に留まりやすく脳に直結しやすい色の配置
など、人の視覚的要素をもとに構成されているモノは、数えたらキリがないほど存在します。
つまり、この要素を加味するということは最低限の絶対条件なのです。
ルール④:作り始める前に、3つの基本を押さえる
スライド12~19では、作り始める前に、再度押さえるべき3つの基本を説明しています。
- ひとつのページにはひとつのメッセージしか入れない
- 書きたいことは、「短く、シンプルに。」
- 無意味な箇条書きは断罪に値する
ひと昔前は、1ページ1分などというルールが存在していましたが、それはもう昔の話。
時代は流れ、伝え方や伝わり方も変化してきた現在では、ページを時間で制限するような概念はもはや無く、総ページ数にとらわれることなく作成して問題ありません。
それよりも、ひとつのページにはひとつのメッセージを書く。
この基本を守ることの方があきらかに大切なことだと言えます。
そして書きたいことは、短くシンプルに。
同じことを言っているのに、長々と書き留めていては、伝わるものも伝わりません。
- 情報の凝縮…文章の単純化が必要
- 体言止め…「~する。~します。~です。」はいらない
- 極限まで引き算…いらないものは極力削除しよう
箇条書きは便利、だけど無意味な箇条書きは断罪しましょう。
その時の用途次第では、フォントやサイズ、色合いで表現する方があきらかに見やすく伝わりやすい見た目に変わるものがほとんどです。
ルール⑤:たかがフォント、されどフォント
スライド21~25ではフォントについて述べていますが、
「フォントなんて読めれば一緒じゃない?」
「それよりも内容じゃない?」
と思う方もいらっしゃるとは思います。
回答:一緒じゃありません
ルール②で、[主役は相手であり、自己満足資料は嫌われますよ]と説明しました。
フォントルールを無視してプレゼン資料を作るということは、聞く人の脳に余計な負担をかけていることになります。
- 高い「汎用性」
- 優れた「視認性」「可読性」「判読性」
上記が理由でメイリオ18pt以上だという点。
和文と英文は、フォントを使い分けるという点。
この2点をしっかり押さえれば、その資料は聞く人の脳に余計な負担をかけない優しく伝わる資料ということになります。
ルール⑥:骨組みが悪いとその建物は崩れます
スライド28~39までは、改行と配置の鉄則を説明しています。
ここでは、並び・見せ方・見え方について述べています。
書いていることに変わりわない、言っていることは同じでも、どう見えるか、どう見せるのかで印象は大きく変わります。
- 男性が女性に対し、レストランのドアをさりげなく開けたままにしてくれる
- 失恋した相手が泣いているとき、サッとハンカチを渡してあげる
上記の2点は、してもしなくてもその場の状況が大きく変わることはありません。
- ドアを開けたままにしなくても一緒にご飯は食べれます
- ハンカチを渡さなくてもそのまま一緒に悲しむことはできます
ただそれをすることで、相手の気持ちを少しでも幸せにできるならやりましょうよ。ということです。
プレゼン資料を作るということは、相手に何かを伝えたい・この事業案を認めてもらいたいなど、さまざまな状況があると思います。
そんな時、相手を思いやることができる資料とそうでない資料とでは、結果はおのずと変わってくるのではないでしょうか。
ルール⑦:やりすぎない、わかるけど。
スライド41~53では、色・強調について述べています。
ここで言えることはたった一つだけです。
「やりずぎないこと」
飲みすぎ・遊びすぎ・食べすぎ・急ぎずぎ、なんでもやりすぎは禁物です。
- もうちょっと太字にしようかな
- もっと色で表現しようかな
- 枠があった方が見やすいよね
やめてください。見にくいです。
なにごとも、ほどほどにすることが大事だということ、もう一度肝に銘じましょう。
ルール⑧:相手の心をナビゲートし、対策を練る
スライド54~59では、より分かりやすく見せるスパイスを説明しています。
- デパートには、エスカレーター横に各階ごとに店舗配置の図が設置されています。
- 道路には青看板があります
プレゼン資料にも、ナビゲーションマップを用意しましょう。
相手に不安を与えない、今どこにいるかを明確に可視化してあげる。それこそが、相手を思ったデザインになるということです。
そして、
当日の相手・対象者のことを知る
これが一番大切なことかもしれないですね、相手を知ることで自分を知るなんてこともありますから。
あくまで資料ですので、見せ方・色・配置・サイズなど、視覚的要素が大きくポイントを占める内容になるとは思いますが、相手がいること、人と人だということが大前提にあるわけですから、一番大事なスパイスは気持ちだということになりますね。
少しの気配りが大きな結果を残す
一言でプレゼン資料といっても、上記のルールを守るだけでみるみるプロ並みの伝わるプレゼン資料に生まれ変わります。
いままでプレゼン資料を惰性で作っていた方も、これから初めて作る方も、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
相手を思いやる気持ちを忘れずに。